掛須秀一 (編集・ポストプロデューサー)
全体的に技術レベルが低い!

オリジナル音楽にチャレンジしてるチームも少ない!
学校の中だけ、セリフの言い回しだけで展開する作品が多い!
もっと世界観を広げた作品を目指して欲しい!
篠本賢一(演出家)
演技をしっかりみせるためには、演技そのものだけでなく、逆光線の計算、録音のノイズなどについてもしっかり勉強して欲しい。
今年の作品は全体的に物語がおとなしい。映画史上、いままでになかったような新鮮なものを見てみたいと思った。それを期待している。

どうすればいいのだろう。

自分の感覚だけを頼りにしてはダメだ。自分で新しいと思って、も同じようなもの、もっとすごいものが既にあったりするからだ。
つまり、オリジナリティを生み出すためには、いろいろな作品に触れることも大切だ。
そして、それらを乗り越える気概を持って作品作りに取り組んで欲しい。千種高校の三浦作品には、それを感じて好感を持っている。

次に、演技において大切なことは、演技者が作品の中で生きること。
よく見受けられる落とし穴、悪い例は、セリフをしゃべることで一杯一杯になってしまってような演技。演技のことを英語でアクションというが、実は演技は、アクションではなく、リアクションだと考えている。つまり、自分から出発するのではなく、誰かの投げかけに対する反応にするということだ。そして、そのためには相手役のことばをよく聞くこと。
その反応そのものが演技だということ。そういった演技ができていたのは、「君が笑ってくれるなら」「King of The 青春」「星空が落ちる前に」などだ。

また、自分の身の回りの出来事を描くような日記的なものではなく、社会や政治にまで視点を広げ、高校生離れした映画ならではの表現にも挑戦して欲しいとも思っている。そういった意味では「運命人」が今年は秀逸だった。

また、台本においても等身大で描ける高校生を描くのでなく、等身大ではない人物の描写も頑張って欲しい。「King of The 青春」の先生役二人はとても良かった。
長田勇市(撮影監督)
以前よりレベル(脚本やアイデア)が上がってるように思えるが 技術の差が学校によってありすぎますね。
藤村直人 (日本テレビ 映画プロデューサー)
私の仕事はテレビ局で商業映画を製作するプロデューサーです。プロデューサーの仕事は中々高校生の方々に理解しずらいものだとは思いますが、日テレでは大きく3つの仕事があります。

@観客の方々が劇場に来ていただけるような、面白い映画の企画を考え、見つけ、映画を完成させる。
A完成した映画をより多くの人に知ってもらうための宣伝戦略をたて、実行する。
B映画で利益(これが全てではもちろんないのですが)が上がるように、ビジネスプランを考える。

簡単に言うと、観客の目線になって映画を考えるのがプロデューサーの仕事であると言えます。映画の企画は基本自分で考えることが多いですが、外部の方からの、企画、脚本、完成した映画で持ち込まれる場合もありそれを判断し、より映画として面白くするためのアドバイスをさせていただくのもプロデューサーの仕事です。今回はそういう目線で皆さんの映画を審査させていただきまました。青春映画、SF映画、サスペンス映画など様々なジャンル、自主映画ならではのアイディアがあり面白く拝見しました。ここからは皆さんの中でプロを目指したいという方々へのアドバイスになります。

脚本の勉強、研究をするのが一番の早道だと思います。脚本を勉強すると、登場人物の感情の動き、エンタテイメント部分の仕掛け方、観客を飽きさせない物語の作り方など様々なことが勉強できます。今回、皆さんの映画は大きく三つに分けられます。

@青春映画 *主人公を中心とした登場人物の悩みや葛藤などの心情が掘り下げられるともっと面白くなる。
ASF映画 *前提となる「SF的なルール」の説明の仕方がわかりやすいともっと面白くなる。
Bサスペンス的な映画 *映画のオチに向かう仕掛けがわかりやすいともっと面白くなる。

脚本の勉強をするということは観客を意識した映画の勉強にもなり、格段に皆さんの映画は面白くなっていくと思います。10代で映画のプロフェッショナルになるのは中々難しいかもしれませんが、20代であれば十分可能だと思います。若い才能は常に映画業界は求めてますので、近い将来是非、皆さんとお仕事できればと思っております。頑張ってください!
古厩智之(映画監督)
それぞれまったく別の作品だから「総評」は難しいのだが「圧倒的な一本」というのはなかったように思う。

自分の身近な題材から始まって、その中にとどまる…というものが多かった。
なので一歩でも半歩でも、世界が広がる作品は貴重だった。
内田裕基 (脚本家)
全体的に『夢を目指す話』『虐めを扱う話』『アニメ・ゲーム調の話』『youtuberを扱う話』『神様が出る話』が多い印象を受けました。題材が似通った時点で良い物が採点が高くなるのは当然なので、もっと個性のある題材を探して欲しいです。

企画を考える段階で身の回りや、自分の行動範囲の外からもっとテーマや物語を探してみるべきです。

登場人物のキャラクターが薄いのも多くの作品にある傾向でした。特に主人公は物語の全編を引っ張る存在です。主人公の生き方に感情移入できないと5分以上作品だと飽きられます。夢を目指すキャラならその夢をどうして目指すのか?何に魅力を感じているのか?どういうきっかけで目指したのか?虐めを扱うならどれだけ酷い状況なのかを描いて、キャラに感情移入をさせるよう心がけて下さい(善人を描くことではなく、共感させることが重要)前述したようなキャラの描写が少ないので、展開が急に見える作品が多かった。

やりたいことが『点』だとしたら、それを唐突に見えないよう上手くエピソードを繋いで欲しいです。
状況や悩みや葛藤を台詞で説明して片付けるのではなく、映像で丁寧に描いて点が線になるように。

今後に期待しています!!
富永勲 (若手クリエイター育成)
■映画を作る!という上での制作者としての意識を高く持ってほしい。何を見てほしいのか?何を伝えたいのか?・・・、「見せる!」ではなく「観てもらう!」ということを最低限意識して欲しい。編集・撮影等のテクニックはどうとでもなる。何を表現したいのか?が明確となった時点でサイズや編集、全体の構成はある程度決まってきます。

■皆さんが映画製作(制作)者・クリエイターとしてどういったポジションを目指しているのか?によってもこのスタンスは変わってきますが、今の段階では、客観的な意見を企画開発のからどんどん取り入れてください。1人、もしくは少数の世界感だけでこじんまりと固まってしまっている作品が散見されました。完成した作品を客観的な場に置くのが映画祭、というのは避けてください。

■作品の構成として、「説明過多」な作品が目立ちます。モノローグで状況を説明したり、ナレーション付けたり、テロップしてたり、不自然な状況説明的独り言が多かったり。まったく視聴者を無視しては成立しませんが、、必要性を感じないフォローが非常に多い(フォローする情報の選別も演出の内ですが。
森岡道夫 (映画プロデューサー)
今年もよろしくお願い致します。
先ず、私の審査基準としては、下記のことに留意しました。

@企画=創造力(アイディア、ヒラメキ)と適合性(今日の企画として作る意義)
A脚本=構成(企画意図が具現化されているか)
B演出(編集・音楽を含む)
C演技
D技師(映像・音響)
E総合評価 (機械的に割り切れるものではありませんが、上記の諸要素を勘案の上での総合判断です)

次に、全体の感想です。学校では当然のことながら学年交替があるので、一概に昨年度との比較は出来ませんが、今年は大きなバラツキがなく、平均的に粒≠ェ揃っているように感じました。
今年はまた、企画の幅が多種多様でした。そんな中、今日の映像時代を反映しているのて゜しょうか、「SF」の要素を取り込んだ作品が目立ちました。
(UFO、ロボット、宇宙人、異次元世界、タイムスリップ等々) 「映画は最初に企画ありき!」と言われますが、どんなに卓越したアイディアであっても、思いつき≠セけに止まらず、また一人よがり≠ノならず、作り手の意図が的確に観る側に伝わるような表現技術を学んでもらいたいと思います。
高校時代の3年間、部活として映画製作に携わった人たちにとって、この体験は生涯の良い思い出となり、また人生の糧ともなるでしょう。将来映画の仕事を目指す人々にとっては、上記のことに留意して研鑽を重ねてもらいたいと願っています。
西村昌巳 (NPO法人映画甲子園理事)
普段、何気なく過ごしている平和で安定的だと思われていた日常が、実は、ある強大な見えない権力によって操作されている”偽物”に過ぎなかったという感覚、逆に言えばそうした平和の外部にはよくわからない恐怖が存在しているのではないか?という感覚がジワジワと私達を襲ってきたというのが、ここ数年来の日本人が共通に抱く気分だと思うのですが、そんな、漠とした気分を最も感受性豊かな高校生の皆さんが映像化しようとして、もがいた結果が今年のeiga worldcup2015の出展作品だったのではないかと思います。

私はどの作品も最低、3回は拝見しましたが、学校という閉じられた空間に侵食してきた権力や暴力をテーマにした作品が数多く見られたのが今年の特徴だったと思いました。

また、友情(逆にいじめ)、恋愛、将来の夢といった従来からの定番のテーマに加えて、それらを物語り化するために、非日常的なギミック(宇宙人、超能力、アンドロイド、超自然的存在等)がますます多用されてきていると感じました。しかし、それは同時に映像化する際に多くの困難を引き受けるということであり、その困難を上手く処理出来たかどうかが、作品の評価に大きく影響を与えたのだと思います。
そして、その処理のノウハウはを得るには、プロの映像技術者の方々に直接うかがい、言葉を交わし、触れあうことが大事です。

今回、入選されたされないに関わらず、2015年11月22日(日)に青山学院講堂にて、私共が行います表彰式、パネルディスカッション、懇親会には是非、ご参加下さいますようよろしくお願いいたします。多分、皆さんがそれぞれに、ヒントを得て帰っていただけるものと信じています。
会田和子 (認定特定非営利活動法人地域産業おこしの会・理事長)
・全体的に、映像表現のレベルが向上していると感じました。テーマ設定、シナリオ作成、撮影技法(画質・撮影素材選択)等上達している作品が多く、見る側も安心してみることができました。しかも、伝えたいというメッセージが明確になっている作品が多かったと思います。

・評価において重要視した点は、

@地域を高校生らしい理解で解釈し、テーマを明確に設定していること
A高校生らしい着想で、十分な素材(材料)収集を行い、構成・シナリオ作成等検討していること
B全体として伝えたいメッセージを十分に表現していること

の3点です。上位作品は全てを満たし、映像作品として完成度が高いものと判断した作品です。

・埼玉県立芸術総合高等学校からは多くの作品が寄せられました。どの作品も平均的出来映えで悪くないのですが、メッセージ性が弱く面白みに欠ける作品が多かったように思います。高く評価できる作品がないか、何度も視聴したのですが、突出していると感じさせる作品は見当たらず実に残念でした。
伊藤秀男 (伊那ケーブルテレビジョン梶E放送部 放送部長)
テーマが地域やふるさと、家族をテーマにした作品が目立ちました。それぞれの学校によりカラー、個性がありバラエティーに富んでいて楽しく見ることができました。

意外に高校生がふるさとや環境にたいして敏感に感じていて、大切に自然や風景を残そうというメッセージを送っているのに驚かされました。さらに、コミュニケーションの不足などを危惧する内容のものもあり、まじめに社会を見つめているんだなと感心させられました。

作品は、どれも個性があり、大変すばらしいものばかりでしたが、あとひと工夫すればさらによくなると感じたものも多く、これからのさらなる奮起に期待したいと思います。

なによりも若さというみずみずしい感性で作品づくりをしていることがうらやましくも感じられ、大いに触発され勉強させられる審査でした。ありがとうございました。
植木敦子 (株式会社ジュピターテレコム(J:COM)地域メディア本部 地域コミュニケーション部長)
地域部門のため地域を応援したい気持ちがどう表れているかを意識して観ました。

作品に企画・構成・表現の3拍子揃った作品ばかりではなかったですが、全体的には時間の経過を感じさせないよくまとまった作品が多かったと思います。

故郷といえば、懐かしい風景が代表的ですが、家族や人をとりあげた作品もあり、そこにうまく地域(故郷)を織込むことができていると共感が増しました。

またパソコン上で動画としてみるのはよいが、大画面で見ると訴えかけてくるものが少ないと感じる作品があったのでさまざまな視聴環境を考慮に入れたほうがよいと思います。

地域の人や、自分と違う年代の人にも意見を聞き、来年の制作に挑戦してください。
谷原加奈 (株式会社いわきテレワークセンター・事業企画エキスパート)
各作品趣向や技術を凝らしていると感じました。

中でも伝統文化や伝統芸能、方言など地域の特性にスポットを当てた作品は地域性が感じられました。

時間をかけて調査し表現したものや、「今」と「昔」を表現したもの、時間の移り変わりを表現した作品が特に印象に残っています。

のどかな地域風景などを綺麗に映し出せている映像も多かったです。

長編作品のダイジェスト版のような完成度の高い作品からYoutubeなど動画の延長のよう作品が混在し、そもそも「映画」とは何ぞやと考える機会にもなったと思います。

全体的には「誰に見てもらいたいのか」、「何を伝えたいのか」が明確になっていないと、作品にした時にぼやけてしまいます。そこを強く意識して作品を作っていくと作品の完成度も違ってくると思います。

今後の作品に期待したいです。
三浦明之 (秋田ケーブルテレビ・メディアクリエイト部メディアクリエイト課 担当課長)
映画やPV的な作品だからいいのかもしれないが、せめて「いつ」「どこで」くらい欲しいと思う作品が多かったです。もちろん映像表現で。

全体的におとなしい内容が多かったです。テーマがそうだからかもしれませんが、映画なのだからもっと表現を自由にしていいと思います。

主催側にですが、音のレベルの基準値を決めたほうが良いですね(ヘッドホンで鑑賞しており度々驚かされた)。

最後に私のコメントですがテレビ番組視点でのチェック的、アドバイス的になりすぎてしまいすみません。
三浦拓馬 (認定特定非営利活動法人地域産業おこしの会・事務局長代行)
1 地域部門の作品に期待したいのは、地域らしさ×地域の中にいて見える景色×高校生の感性。その観点で見ると、2015年度の応募作品は全般的に、昨年ほどの力作が少なかったのが残念でした。

2 今回の応募作品で、地域部門という類型から連想するテーマは、記憶、自然、故郷、伝統、歴史、家族、言葉、そして学校が多かったです。どのようなテーマを選択するのもOKですが、作者と映像表現との距離感がもう少し欲しかったように思います。つまり主観的表現が多かったということです。

3 映像の制作技術の未熟さは評価の観点には入れていません。むしろ着想力、感性、将来性に評価の重点を置きました。

4 従って津軽三味線、方言、カルタといったリアリティのある素材がより強く印象に残ることとなったと思います。

5 但し、映像表現の繊細さは共通して感じられました。全般的に作者の優しさは感じられました。
山田英久 (NPO法人映画甲子園常務理事)
映画を撮る前に、よく何をどう取るかを考えたり、感じたりしたことを具体的にしてみたりという時間がある程度、必要なのを、まるで、フォーマットに当てはまるように、はめ込んだ映像表現が多かった。ビデオのパワーポイントではないか?これは、まずい。

素直な感情を中心にした映画にしたほうが、人を対象にした方が丁寧な作品になりやすい。なぜならば、多くの人々がその映画に関わるからだ。どんどん、人を巻き込んで、さらに丁寧な作品作りをきたいしたい。故郷に対する思いがわかるが、その表現がパターン化しているのも、気になる。

光と音楽、音が様々な感情を引き起こすことを、自分自身で実験してほしい。深い映画のワンシーンを望みたい。
西村昌巳 (NPO法人映画甲子園理事)
「故郷」という言葉の捉え方が、作品毎に異なっていてそれが作品のバリエイションをとても豊かにしています。

主観的な視点に基づいて、自分の故郷観を正直に表現する作品から、正面から郷土を紹介する正統派の作品まで、様々な作品を楽しく拝見しました。

まずは、作品に携わってくれた皆様に、「お疲れ様でした。」と言いたいです。

やはり、企画がよく練られていて、丁寧に作りこまれた作品の評価がどうしても高くなってしまうのは当然のことだと思います。

テーマや着眼点はいいのだけど、まだまだ深みが足りない作品や、逆に突然、深いテーマを扱っているのに、ディテイルが追いついていない作品が見られます。そのあたりのバランスは大事です。自分で丁寧過ぎると思うくらい丁寧に作ると視聴者に、伝わるのだと思います。

あと、地域部門の作品なのでやはり学校の外に出て、勇気を出して、様々な人から話を聞いて、時には出演してもらって作品を作って欲しいというのが希望です。大人の多くは高校生の皆さんに話しかけられるのを待っていると思いますよ。

※個別作品のコメントは、各作品の代表者様へお伝えいたします。
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