フランス高校映画祭で「シシリンキウム」の上映! NPO法人映画甲子園主催 高校生のための eiga worldcup2019





シシリンキウム(高知学芸高校・映画研究部)
フランス高校映画祭(Festival CineLycee)にて招待上映されました。


2019年11月18日


  
 去る11月16日(土)、フランス・パリ・ポンピドーセンターで開催された第12回フランス映画祭(Festival CineLycee)において、eiga worldcup2018最優秀作品「シシリンキウム」が招待上映されました。

 以下、NPO法人映画甲子園の現地特派員のIchikawa氏による当日のレポートです。

 昨日パリで開催された高校生の映画フェスティバル、シネリセにいってきました。

 昨日の土曜日、パリのポンピドーセンター内で開催された、フランスの高校生の映画フェスティバル、シネリセにいってきましたので、その感想を書いてみたいと思います。

今年は質が高かった。

 まず午前中全作品を見終わって思ったのが、今年は質が高いということ。このところ数年、日本の映画甲子園の代表としてかかわっていることから、ずっと見てきているのですが、だんだん質が高くなってきています。
この感想はどうやら僕だけではないようでした。3作品の賞が発表されていきましたが、そのなかでどの審査員たちも、良い作品になっている、ということについて、話していました。

シネリセとはなにか

 ここで一つ、日本との違いで、シネリセとは何なのか、そのバックグランドを知っておいたほうがいいことをお知らせしておきます。
フランスという国は映画や写真が誕生した国であり、その中でその教育にも国として力をそそいできました。フランスの公共の高校の中に、映画科をいうコースがあり、そこで映画を専門に学ぶ高校生たちがいるのです。
高校の映画科ですから、もちろん先生がいます。そこではまずシナリオの作りから、撮影、照明などそれぞれのテクニック的、撮影とポストプロダクションまで映画作りの一環を学びます。その中で生徒たちが学校の授業の一環として、毎年作品を作り上げてきます。
 この会を12年前に立ち上げたバロー氏自身もパリの先生のひとりです。
 バロー氏はこの後すぐに東京に出発をして、映画ワールドカップの開催式に出ます。

まず日本からの交流作品が上映

 最初に上映されたのは、シキシンシウムでした。日本の高知学芸高校がつくりました。昨年の映画甲子園のグランプリ作品です。僕が翻訳に参加しています。
そのあとにそれぞれのパリ周辺の高校生が作った作品が上映されていくのですが、まず驚いたのはテクニック的な質の高さ。ことしは特に画質が良くなったような気がしました。機材かレンズの関係なのでしょうか。
音や照明も高校生なので、もちろんプロとまではまだまだいかず、幼稚な部分もチラリと見えたりする部分はあるのですが、もうアマチュア映画と言わせておくには惜しいぐらい良くできた作品もありました。

 あと、感じたのは扱っている主題がバラエティーに富んでいること。

 例えばグランプリ作品に値するパブリック賞を受賞したAVAという作品は高校生同士の女の子同士の恋愛に似た感情を扱います。彼女たちはふたりだけでスペインまできて、現地にいるフランス人たちにインタビューをしてまわります。「あなたの初恋について語ってくっださい。」。この質問に答えるというインタビューと、それを撮影する二人の女の子の関係が交互に配置されていて、おもしろいつくりになっています。

 また、パリ教育委員会賞をとった作品は映画館の中でであった男の子と女の子のいきなショートストーリー。歌って踊ってミュージカル風にあがっており、作曲も高校生が担当したという。
 バロー氏が日本との交流の中で、彼らの生徒たちが作り上げた「ダルマの夢」は審査員賞をとりました。この作品は日本に引っ越ししてしまった幼馴染の友達のことを思い出して、夢の中で日本にいってしまう黒人の男の子の物語です。この男の子が住んでいるのはたぶんパリ郊外のあまり治安がよくない地域のようでそういう描き方がされています。その男の子の生活風景が描かれますが、服装ややっているテレビゲームの描写など、現在高校生が実際に接している文化をはどういうものなのか、といった客観的視点が含まれています。その性格環境の中で、ベットの中でパソコンで「千と千尋の神隠し」をみていると、日本という夢の世界にいって、幼馴染をみつけだしてしまうのです。
 そういえば、数年前にパリでテロ事件が続いた時には、それをあつかった作品があったことを思い出しました。
審査員が審査をしている数十分の間、シネリセを卒業をていまは自分の作品作りをしているとう若い人の作品を上映しました。この作品がストレートに薬物中毒を扱っていました。これはもう技術的に見ても十分にプロの作品です。こういう若い作り手たちがこれからのフランスの映画界をになっていくことになるのでしょうか。
パロー氏が進める日仏の若者の映画交流も先行きが楽しみです。

 2019年11月17日

尚、フランス高校映画祭Festival CineLycee)は、パリを中心とした映画学科のある高校が集まり、自分達が制作した作品の上映会が行われ、映画・映像業界で活躍する卒業生、指導教官等からなる審査委員会による審査員賞や、観客投票による観客賞などが決められる大会です。毎年、パリ・ポンピドーセンターにおいて、開催され、9回大会以降、「eiga worldcup」の最優秀作品が招待上映されています。

「eiga worldcup2019」の自由部門・最優秀作品は、このようにパリを始め、全世界で上映されます。乞うご期待...

尚、2016年の第9回大会では、「eiga worldcup2015」で最優秀作品賞を受賞した「君が笑ってくれるなら(仏題:Retrouve ton sourire)」(埼玉県芸術総合高校)が、2017年の第10回大会では、「eiga worldcup2016」で最優秀作品賞を受賞した「妄想したってイイじゃない!(仏題:Mes illusions)」(米子工業専門学校)が、そして、2018年の第11回大会では、「eiga worldcup2017」で最優秀作品賞を受賞した「夢見る乙女のcontinue(仏題:Continue)」(米子工業専門学校)が招待上映されました。

それぞれの大会の報告レポートは、第9回フランス高校映画祭 第10回フランス高校映画祭 第11回フランス高校映画祭をご覧ください。

また、NPO法人映画甲子園主催「高校生のためのeiga worldcup2019」の連携イベント・WHFS2019(ワールド・ハイスクール・フィルムサミット)に今回のフランス高校映画祭で審査員賞を受賞した「ダルマの夢」が上映されることが決定しております。11月30日(土)は是非、東京工芸大学・中野キャンパス2号館のシアターまでお越しください。詳細はコチラをご覧ください。

以下は先日のフランス学生映画祭の模様です。

当日のポンピドーセンター内

シシリンキウム」上映

「ダルマの夢」上映

審査結果発表風景(向かって一番右がバロー氏)
PAGE TOP ▲


 Copyright(C) 2019 NPO法人映画甲子園 All Rights Reserved.